いきなりですが、私は社長夫人です。
きゃぁー!社長夫人とか響きがス・テ・キ(はあと)
世間では、『婚活』という言葉が浸透してきてもう何年も経ちますが、
『社長』という肩書は婚活市場では割と価値が高いんじゃないかなと推測いたします。
何となくね、『社長』っていう響きがね、かっこいいよね。
でも、結婚前に描いていた(きっとみんなが描いているであろう)社長夫人と、
実際のそれとではけっこう違ったので、ここで本音をぶちまけようと思います。
漠然と結婚するなら社長がいいな~と思っている女性の参考になればうれしいです。
そもそも『社長』の幅が広すぎる
「社長」とは、一般的には、会社が定める職制において、第三者に対して会社を代表するとともに、会社内部で業務執行を指揮する役職のことである。
社長の定義ってなんだっけと思って調べてしまいました(笑)
小難しいことが書いてあるけれど、要は会社を経営している人のこと。
つまり、年商何百億とかの大企業だろうが、売上全然ありません、会社起こしたばっかりでーす!の会社の卵だろうが、経営していればTHE『社長』です。
この記事を書こうと思って調べていたら、こんなサイトを見つけてしまいまして、
経営者と結婚したらどうなるの?メリットとデメリットまとめ - 理想の結婚相手を探すなら『ジョブ婚』
メリットが
・金銭的に余裕ができる
・うらやましがられて優越感に浸れる
と挙げている辺り、このサイトが指している『社長』というのは、きっと少なくとも年収1,000万は超えている社長なんでしょうねー。
でも、そんなことは一言も書かずただ『経営者』としているのは、だいぶ誤解を生むと思うのですがいかがでしょう。
えっ、我が家ですか?年収1,000万?えっ?どこの大企業?というレベルです(笑)
我が家の場合
このブログ、割とリアルでの知り合いも読んでいたりするので詳細は避けますが、
うちの会社は資本金1,000万、従業員数は今のところ5人以上10人未満、
義父が経営していたデザイン会社を夫が引き継いだため、2代目社長です。
さっきも書いたけど、年収は1000万未満とだけ言っておきましょ。
(100万でも999万でも1000万未満w)
私は、結婚してからここの会社の経理を任され、今は経理以外にも色々お仕事させてもらっています。
社長と結婚してここが良かったヨ
①会社を共に経営する同志になれる
これは、会社のことには一切ノータッチの場合だと全く同志にはなれないのですが、
どうしたら会社の売上がもっと上がるかなぁ。
どうしたら、社員にとってもっと働きやすい環境になるかなぁ。
どうしたら・・・
どうしたら・・
と、夫と仕事の話ができるのはとても楽しいです。
夫が仕事から帰ってきたら、妻はここぞとばかりに家のことや子どものことを話し、
夫は上の空。
対して、夫も仕事の愚痴を妻に言うものの、妻はポカーン。
というすれ違いは少なくとも起きにくいんじゃないかなと思っています。
仕事も家事も子育ても全てを共有するのが我が家流。
私が仕事の話で提案や愚痴を言ったら、
夫は、(あまり聞いていない時もあるけれど・・・)、
あぁ、そうだね、そこはこうしてみようか。
と相槌を打ってくれる。
反対に、夫が私に仕事の話をしてくれた時も、
社員はもちろんのこと、お客さんのことも名前だけとは言え、よく知っているので、
共感しやすいです。
そして、2人で会社をどうしていきたいか、どうしていくべきかと、じっくり話せるのは、
社長と結婚したメリットと言っても良いと思っています。
(↑大企業ではなく小さい企業だから余計にそれは感じられる。)
②共通の話題が見つけやすい
付き合ってた頃は、どれだけでも話が尽きなかったのに、
結婚して、子育てして・・・となると段々話すことがなくなり、
『亭主元気で留守がいい』なーんてことになりがち。
でも、共通の話題があれば、しかもそれが、男性の割と好きな仕事の話であれば、
けっこう盛り上がって話すことができます。
夫婦2人で話すことの大切さはこちらの記事でも書いてます。
社長と結婚するとここが大変だヨ
①社長が一番の社畜
これ、うちの夫がよく言うセリフ。
社長というか役員報酬をもらっている人みんなそうだと思うけれど、
- 残業代なし!
- 休日手当なし!
- 有給休暇なし!
どれだけ遅くまで働こうとどれだけ休日に仕事しようと、
給与(正確には報酬だけど分かりやすいように給与にします)は一定。
有給休暇という概念もないので、うちの夫、確か新婚旅行先でも仕事してたような・・・。
2人目が生まれるまでは家に帰ってくるのも22時過ぎとかはざら。
2人目が生まれてからは、私が大変なので19時台に帰ってきてくれることが多くなったけど、
娘や息子の世話をしつつ、家で仕事続行。
それでも、給与は一緒。
それに、休日や夜遅くに発生した仕事はなかなか社員に頼みにくいので、
社長は率先して自分が動きます。
従業員数100人以上とかの大きな企業なら社長は経営のことだけを考えていればいいかもしれないけれど、
小さな会社は、社長も重要なプレイヤーの1人。
いやぁ、うちの夫、まじでめっちゃ働いてるわ。
その分、給与を高く設定しちゃえばいいんじゃない?と思う人もいるかもしれないけれど、
高く設定して会社潰したら元も子もないので、給与設定はかなり現実的です。
これ、自分の仕事が好きじゃないとやってられんね、絶対。
②お金を出す側ともらう側が同じなので葛藤が生まれる
家のお金を管理しているのが妻(夫の場合もあり)の役割だとすれば、
会社のお金を管理しているのは経理です。
そして、私はそのどちらの立場でもあるのです。
妻からしたら、夫の給与はもっと増えてほしい。
でも、経理からしたら、いやいや、これ以上増やせないっすよ。
増やしたいなら売上上げてね!
いつもこの2つの感情のせめぎあい。
②盛大なブーメランが刺さる
これ、①の続きにもなるんですけど、
夫の給与に不満を抱いている奥様方は、大体会社に文句を言いたくなるもの。
『うちの夫、こんなに頑張って働いて結果も出しているのに、もっと給与くれてもいいじゃない!(プンスカ)』
と、私が言ったところで、
『あっ、給与出してるの私だった(テヘペロ)』
とブーメランが刺さっておしまい。
(↑これ、決して給与の決定権が私だけにあるという意味ではないですよ!)
結局、夫の労働環境や給与の改善を訴えようと思っても、
訴える先が自分自身になるんですよねー。
改善できるならやっとるわい!
と自分で自分にツッコむはめに。
もちろん改善できる立場にはあるので、そういう意味ではありがたいけれども、
家で愚痴を言ってすっきり~とはならないのもそれなりに悲しいところですね。
④家のためではなく会社のために貯蓄
これ、結婚当初義母から言われた言葉です。
今のご時世、会社がいつ傾いてもおかしくありません。企業の5年生存率は15%とか2
0%とか言われていますからね。
会社たたむかたたまないか、という瀬戸際まで行かなくても、
来月になったらお金が入るけど、今はちょっと厳しいなという状況になった時に、
会社にお金を貸し出せるように貯蓄しといてね。ということらしいです。
これは、何十年も会社を経営してきた義母だからこそ分かる妙に信ぴょう性がある言葉。
と言っても、結婚してすぐ妊娠出産したので、全然お金が貯まっていないのが現実。
もちろんこれから貯蓄はしていかなきゃいけないなとは思うけれど、
家のお金をアテにしなくてもいい経営を続けていきたいですよね。
(おかげさまで、今のところお金を貸さなければいけない状況には陥っていません。)
まとめ
あれ、メリットとデメリットを挙げてみたら、デメリットの方が多いじゃん。
俗にいう『社長夫人』のイメージとは程遠いし、
社長と結婚したんだから生活に余裕があるんでしょと思われるのは心外だけど、
一緒に会社を作っていくというのはとても楽しいです。
公務員のような安定した生活は送れないけれど、
試行錯誤して、一緒に未来を創っていくことに楽しさを見いだせる人は社長夫人になるのもいいのではないでしょうか。
我が社の社長令嬢と社長令息ww